早朝に目が覚めて
寝直したら夢を見た。
母は複雑な模様編みのセーターを編んでいた。
糸を巻く手伝いをして、母が編んだセーターの後身頃を見た。
母が既に命尽きていて、少しの間だけ傍に姿を見せてくれているという、正に四十九日の概念のままで
すぐに別れの時が来ると私は知っていて
そのセーターの模様の編み方を母に聞きながら
「だって、私にはこんなの編めないもん」
と、泣きじゃくっているところで目が覚めた。
涙が溜まっていて
目を開けたらその涙が流れた。
寝ている目から涙が出るという
漫画やドラマで見るシーンは
実際に起きることがあるんだな、と思いながらも
実際もっと【母から】編物を教わりたかったので
しばらく涙が止まらない。