日々ごにょごにょ

なんもない日は穏やかに、なんかあった時は大袈裟に語ってしまう日記。

手術の立ち会い

一度仕事に復帰し、手術日前日にまた帰省する予定にしていた。

 

ギリギリまで仕事はしたい(というより問題児に迷惑かけたくない)と思い当初より帰省には新幹線の切符を予約していたが

 

医師の説明があるとのことで急遽12日(月)に帰ることになった。

 

病院に18時とのことだったので、月曜日午前中仕事をしてそのまま東京から新幹線に乗るというスケジュールにした。

 

術後どうすればいいか決められなかったので復帰日は追って連絡することにした。

 

月曜日までにしっかり準備したつもりが

 

朝家を出てから渋滞に引っかかったバスの中で腕時計とストールを忘れたことに気づいた。

 

時計は仕方ないとして、ストールがないのは痛いなと仕事中も思っていて

 

新宿でカシミア混のものを購入

(妥協して買うとすぐ使わなくなるので)

 

新幹線の席は3列の窓際だったが、隣がいなかったので大したストレスもなく過ごせた。

 

岡山駅での乗り換えにはあまり時間が無かったが間に合わせることができた。

 

倉敷駅から歩こうかなと考えていたけど、兄が迎えに来てくれて、一緒に病棟に向かった。

 

道中で担当外科医が緊急手術のため説明が遅れると父から連絡を受けたので慌てず病院に行き、18時を少し回った頃に父のいる病棟のフロアに着いた。

 

世間では

 

コロナのため面会は禁止

 

が一般的だったが、病状や手術の説明ということですんなりと父にも会えたしすんなり病棟内に入れた。

 

暗くなったデイルームで3人で待機するも、ここで看護師より

 

緊急手術が長引くので説明は20時に…と言われ、兄と私は夕飯を食べに外出した。

 

20時に間に合うように病棟に戻ると

 

「後1時間ほどお待ちいただけますか」とまた看護師に言われ、こんどは院内で待機。

 

医師からの説明が始まったのは21時を回ってからだった。

 

担当外科医は恐らく私より年下の女性だった。

早口ではあるけどとても丁寧に、病状の説明、手術の形式とそのメリットやデメリットなど、順を追って説明をしてくれた。

 

22時を過ぎて説明が終わり、父は病室に戻り、兄と私は帰途についた。帰宅は23時頃だった。

 

13日は麻酔科の説明があるとのことで、この日は私ひとり車で病院に向かった。

 

父と合流し、指定された場所に行くと、そこの受付が馴染みのある制服を着ていたのが目についた。

 

同じ派遣会社の東京で働いていると、思わず言ってしまった。

 

まずは麻酔の大まかな説明のDVDを観る。それから説明室に呼ばれ、今度はそこで父が実際に受ける麻酔の説明DVDを見た。全麻+硬膜外麻酔とのことで担当事務より説明を受けた。

 

次は麻酔科医の説明。

全麻+神経ブロックでいくと言われた。

 

…硬膜外麻酔は?

 

と尋ねると、医師に被り気味に

 

「今回は使いません」と答えられた。

 

結局全麻で手術をして、終わったら術野辺りに数箇所ブロックの注射を打つという説明に落ち着いた。

 

 

手術は朝イチで、8:00までに病棟に来て欲しいと言われていた。前日までの説明で、立ち会いは術中ずっと病棟内にいて欲しいとも言われていたので、夕方までに明日の朝と昼の分のパンと飲み物を買い、予め取っておいたホテルに夜向かった。

 

ホテルにチェックインして、飲み薬を全て忘れたことに気づく。

 

それ以降気が気じゃなくて、殆ど眠れなかった。眠れても何度も目が覚めた。それでもギリギリ、喘息発作や鼻炎は起きないまま朝を迎えられた。

 

7:30にチェックアウトして、ついでに大きい荷物を預けて、歩いて病院に向かう。思ってたよりは近かった。

 

8:00より少し前に病棟に着き父と合流した。手術着に着替えていて、それまでずっと繋がってたIVHは繋がっていなかった。

 

看護師に指示されるまで、父の病室で小声で話をしていた。向かいのベッドから時々うめき声が漏れていた。

 

病棟の手術室に向かうエレベーターに乗り、手術ユニットの手前で父と看護師を見送った。

 

病棟に戻り、デイルームの窓際の席で待機していたが、忙しく動くスタッフのためか病棟はあまり室温が高くなくて、窓際にいると寒くなってきた。

 

うめき声を聞きながら待機するのは気が乗らなかったのでしばらくは我慢していたが、12時になると落ち着かなくなって病室で待つことにした。

 

病室は、暑い。

 

術後用に整えられたベッドに座り、父が置いてあった充電ケーブルにスマホを繋ぎ、スマホを弄ったり窓の外の景色を見たりしていると、術前の説明で聞いていた時刻と変わりない時刻に看護師が現れた。

 

医師から説明を受けるために指定された場所に看護師と向かう。父は私が説明を受けている間に病室に戻ると聞いた。

 

ドラマで見るような緑のスクラブを着て帽子も被ったままの担当外科医から説明を受けた。

 

手術は順調だったこと。リンパ節には見た感じ転移があるように感じたとのこと。

 

医師にお礼を言いまた病棟に戻る。父はまだ麻酔が覚め切ってないけど喋ることはできると聞き、病室に入る。

 

今までも見た点滴台には、シリンジポンプもセットされていて、いくつかの管がベッドから伸びていた。酸素マスクをつけた父が眠そうな目を開けて喋ってくれた。

 

また看護師が何かあるのかもと勘違いしたわたしは、ぽつぽつと父と話しながら寝ている父をしばらく見ていたが、父が寝てしばらくしてから部屋を出て看護師に話しかけると、今日はもう大丈夫とのことだったので、父に挨拶して病院を後にした。

 

かなり疲れていたが帰宅後買い物に行かなきゃならないので、駅からはタクシーを使った。

 

家の近くまでで2,400円。

 

帰宅後ひと息ついてから車を出し、お金をおろしてから食材の買い出しにスーパーに行った。

 

最低限の買い物をして家に帰り、小一時間ぼさーっと過ごした。

 

従姉にLINEで父の手術が無事に終わったことを伝えて、最初の入院でお世話になった看護師に挨拶に行こうと思うけど手土産がある方がいいかなと尋ねると

 

挨拶は要らないと返ってきた。

 

明日の夜の寝台特急でまた関東に戻る。

明日の日中は、もうゆっくり過ごさせてもらうことにした。