日々ごにょごにょ

なんもない日は穏やかに、なんかあった時は大袈裟に語ってしまう日記。

10日経過と不思議なダリア

父は

少しずつ、少しずつ

普段を取り戻そうとしている。

 

先日まだ兄が忌引の間に父の体調を聞いてから

人の苦しみを把握できなかった自分を反省して

 

急ぎの手続きが済んだ後は父とふたりのんびり暮らした。

 

まだ、10日経っただけ。

 

私自身

母が他界したことを痛感させられるのに実感がわかないということの間でゆらゆらしたままだし

 

つきっきりで看病し続けた父がつらくない訳がない。

 

後はぼちぼち、できることをしていけばいい。

 

そう思った。

 

 

ただ、私がここで休んでいられる間に、気晴らしのお手伝いくらいはしたい。

 

だから、ドライブしようと誘った。

 

農マル園芸という道の駅に出かけて

たくさんの植物を見て回った。

 

母が他界した直後に撫子をホームセンターで購入したし、植物を増やすのはもういいかなと私は思っていたのだが

 

父に「何か買わないか?」と言われ

 

おうちを飾るきれいなお花を探した。

 

 

ふと

枯れた茎に僅かに枯れた葉が残ってるだけの苗(?)を見つけた。

 

札にはきれいな花の写真が載っていて、写真の上には【ダリア】と書いてある。

 

不思議に思いつつも、その花の写真に魅入られ

(父には言わなかったけど花の名前も気に入って)

そのダリアを購入することにした。

 

一応お金を支払う前に店員さんに確認すると

 

そのダリアは昨日入荷したばかりのもので

球根は生きているとのことだった。

 

 

父の希望で、父が以前よく行っていたというラーメン店で昼食を取り

 

(そこの店員さんたちが父に会うなり親しそうに話しかけてくれた)

 

その後は父が

私と縁のある場所の前を通り家まで運転してくれた。

 

市民会館、アイビースクエア、(母が検査入院した病院)、高校入試を受けた高校、小学校の通学路など

 

懐かしい場所。

 

 

家に帰ってダリアの苗を鉢に植えて

わんこの散歩に行って

 

落ち着いてからふと父が母の遺影に向かって

 

「こんなにだらだらしてちゃダメかなぁ…」

 

と、呟いた。

 

 

そんな父に

部屋の角に置いてある小さなタンスの整理を勧めた。

 

そこなら殆ど椅子に座ったままで整理ができるし、捨てるものが必ずたくさん出るからその辺もすっきりするだろうしってことで。

 

 

明後日の朝には、古いソファを処分する。

 

これから少しずつ、いろんなものを片付けていく。

 

まずは、確実に要らないものだけ処分できたらいい。

 

 

少しずつ、少しずつ。